沖縄市
エンタメ
映画『わたしのかあさん -天使の詩-』上映会@沖縄市民会館
92歳、日本最高齢の女性映画監督、山田火砂子の10作品目として、児童福祉文化賞受賞の児童文学『わたしの母さん』(菊地澄子作)を主演 寺島しのぶ、その他豪華キャストにて映画化!
知的障がい者の子を育ててきた自らの経験から、ある少女の葛藤を希望として描く。
70歳より映画監督としてデビューした山田火砂子監督の10作目。知的障がい者の両親は溢れる愛で二人の子どもたちを育てますが、ある日、長女高子は両親が知的障がい者で有ることを知り、強く反発、荒れ狂います。この母を演じるのが寺島しのぶ、葛藤し悩む娘の高子は、成長後の姿を常盤貴子が演じます。子供は親を選べないけれども、親子の絆のかけがえのなさは簡単に他人と比較できるものなのか。 主な舞台は原作の書かれた 80 年代後半ですが、戦後間もない時代に孤児と知的障がい児のため生涯を捧げた教育者・糸賀一雄の哲学に触れながら、現代の日本で置き去りにされていることを見つめます。難役の吃音の父を渡辺いっけい、清子の主治医として高子を優しく諭しなが らも、娘はエリートとして教育したい医師を船越英一郎、高子の親友でも有る娘は安達祐実、 近所の老人に山田邦子、養護学校の教員に東ちづる、さらに清子の兄を春風亭昇太、産み育てた祖母を高島礼子が演じます。
山田監督が知的障がいのある子を持ったのは60年前、当時は障がい者を子に持った親子の自殺者が続出していた。美濃部都知事が「死なないでください。何とか考えてますから」という文章を入れた広告を毎日のように新聞に載せていた。その後、映画で世の中に訴え続けた現代ぷろだくしょん。そして、昭和61年から障がい者に年金が出るようになったのです。世の中は良くなって現代は共生社会というけれど、時に障がいのある方や痴ほう症の方々を殺める事件が起こることがあり、未だに共に生きるものにはなってない気がします。知能に障がいを持って生まれるということは誰の家の子供に出るか分からないということ。みんながそれは私だったかもしれないと思えたら…。
この映画を通じて共に想いを馳せ、痛ましい事件の起こらない社会になったらよいのにと思っています。
2024.08.31