TESIO|沖縄市・ソーセージ・ハム

2020.05.17

先ず、腸は水にふやかす。そこにお肉を詰める訳です。張り... [Instagram]

先ず、腸は水にふやかす。
そこにお肉を詰める訳です。

張りを伴って腸詰は、
当然びたびたに濡れている。

捻り立て、が
ぞろぞろと段毎に整列し
汗を滴らせながら竿にぶら下がる。

ここでいよいよ。スモークです。

濡れていては、煙は乗らない。
色良く、風味良く燻すポイントとして
一つ、具合い良く乾かさねばならない。

スモークハウスの扉を閉めて
乾燥工程に入る。
庫内は下から上へとあったかい空気が
回転する気流となってソーセージを巻き上げ、
ものの数分で乾かしてしまう。

すっかり汗のひいた腸詰に、
ようし、いよいよ煙をかけますよ、と
何時もの調子でにっこりと扉を引くと、

なんとこれがずぶ濡れでぐったりと、
汗っだくのまんま!

何が起こった!
スモークハウスにあたま突っ込むと、
制御をかえりみない
正体不明の水がじょぼじょぼ
間抜けな音を立てて天井から注がれている。

壊れた。

外国製の専用機器がイカれると、
決まってボクは胃がこみ上げる。

もよおすものをなだめつつ、
苦肉の策で元栓を開けたり閉じたりしながら
(涙腺は開きっ放しでした)
工程毎にあくせく元を切り替えては
とち狂った水に対処し続けました。

そうして誤魔化している内に
やはり事故と云うものは起きるもので、 或る日油断したボクはとうとう
「水を出さねばならない」
締めのポイントで元栓を閉じたまま、
鼻歌混じりに加熱スイッチを
ONしてしまいます。

庫内にはお客様よりご予約のソーセージ。
その重量たるや、
捻りも捻ったり20kg。ザッと400本。

出来上がり、を報せるタイマーに呼び出され
ボクはホイホイ弾みつつ機械の前に現れると、
表示盤の異常を認めて沈黙します。
時が捻れる。音が消える。

取り返しのつかない事態に
ようやっと気付いてボクは、
不細工なジェンガよろしく
景気良く膝から崩れたものです。

然るべき手順を踏まえず
終えてしまった大量のソーセージの嗚咽が
庫内から漏れて来るやうだ。
あな恐ろしや…。
一体、中は如何なっているのか。

肩で呼吸を、浅く細かく刻みつつ
震える手でボクは扉のバーを握りしめ
奥歯を嚙みしばって
ギイ。恐る恐る開けます。

高熱の湯気が待ち構えて、
勢い良くドアの隙間から
モコドモコド這い出してゆきます。

どうか無事であれ。嗚呼…! 白い湯気の中にじっと目を凝らすと、

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